「小児慢性特定疾患受給者証」って知っていますか?

この言葉を初めて聞く方も多いと思います。実は私も先日知りました。

国から発行される証明書的なもので私が所持しているものと言えば、免許証、保険証、年金手帳、マイナンバーのアレ、そしてとっくの昔に期限が切れている残念なパスポート。

そんな私が、小児慢性特定疾患受給者証と耳にして思い浮かべたのは、病気や障がいなどで生活が困難な方に発行される「障害者手帳」。小児慢性特定疾患受給者証はこちらの中の一種かと思っていたところ全くの別物。

日本に住んでもうすぐ40年が経とうとしているのに、まだまだ知らない事だらけの自国のシステム。正直、マイナンバーだけでもいっぱいいっぱいになっていたのですが、子どもを持つアラフォーとして最近ヒリヒリと痛いほど実感するのは、家族の健康は病気や障がいと隣り合わせにあるということ。

特に病気、しかも子どもの慢性疾患なんていつ起こるか分からないもの。リスクがある限り他人事では済まされないので、知識を使い古した脳みそに刻もうと思った次第です。

 

障害者手帳とは

障がい者手帳

まずはよく聞く障害者手帳の簡単なおさらいから。

障害者手帳はその名の通り障害のある人が取得することができる手帳。障害者手帳を取得すると、障害の種類や程度に応じて様々な助成や福祉サービスを受けることができます。

一般に身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の三種類の手帳を障害者手帳と総称して呼ばれています。

◾身体障害者手帳
身体障害者が健常者と同等の生活を送るために最低限必要な援助を受け、自立や社会活動の参加を促し、支援することを目的として作られました。身体障害者福祉法が定める身体障害の種類・程度にあてはまり、その障害が一定以上持続する場合に限って取得できます。
主な障害は視覚障害、聴覚又は平衡機能の障害、音声機能、言語機能又はそしゃく機能の障害、肢体不自由、心臓、じん臓又は呼吸器の機能の障害、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害など。

◾療育手帳
知的障害児または知的障害者に対して、一貫した指導・相談・各種の援護措置を受けやすくするための制度。各都道府県や指定都市独自の発行であるため、サービスや判定は様々。一般的に知能測定値(IQ値)、基本的生活習慣、問題行動を総合的に判断し、各地方自治体の指定機関で判定され、交付されます。
*地方自治体によって手帳の名称が違う場合もあります。

◾精神障害者保健福祉手帳
精神障害者が一定の精神障害の状態であることを示す手帳。精神障害者の自立と社会参加の促進を図ることを目的としている制度。
統合失調症、そううつ病、てんかん、アルコールや麻薬などの中毒神経症、心理的発達の障害などの精神障害の程度により、重い順に1級・2級・3級と決められており、その手帳の等級によって受けられる福祉サービスに差があります。

 

小児慢性特定疾病受給者証とは

小児慢性特定疾病医療受給者証特定疾病医療受給者証

小児白血病、小児ぜんそく、先天性の糖尿病やダウン症など、子どもの慢性疾患は、とくに治療期間が長い傾向にあります。それと同時に気になるのは病気にかかる医療費。

わが家では風邪など年数回の通院でも家計を圧迫しかねないのに、慢性疾患ともなれば入院や頻繁な通院が年単位……。そうなれば国の各種保険や制度などがあるとはいえ、医療費が高額になることは容易に想像ができます。

そんな家計の負担を減らしてくれるのが「小児慢性特定疾病受給者証」。これは小児慢性特定疾病対策の該当者に発行されるもので、医療費の自己負担分を補助する医療費助成制度が適応され、患者家庭の医療費の負担を軽減してくれます。

 

対象者は18歳未満(医師が引き続き治療が必要だと判断した場合は、20歳未満まで延長可能)。

対象疾病の数はは722(平成29年4月現在)。代表的な疾病は前述の白血病、糖尿病や小児ぜんそく、ダウン症など。それ以外の多くは聞いたことも見たこともない病気の数々でした。現在の社会にこんなに多くの疾病が存在していたことに驚きです。

その裏に、長く病気と闘うことを余儀なくされた子どもたちが多くいること、そしてそれを見守る家族がいるという現実が浮き彫りになってきます。

どう違うの?

障害者手帳では自治体、障害の程度によって異なりますが、一般的には国税、地方税の諸控除及び減免税、公営住宅の優先入居など。身体者障害手帳は医療費(健康保険の自己負担分)助成や、福祉機器などの交付、療育手帳には特別児童扶養手当、心身障害者扶養共済などもあります。

手帳の種類によりますが、このサービスは手帳を更新する限り一生涯受けることができます。

 

一方、小児慢性特定疾病受給者は、前述の通り医療費の助成が受けられ、患者家族の世帯年収により自己負担額が決められています。

医療費助成以外にも、小児慢性特定疾病をかかえる子どものための福祉サポートも。生活していく中での悩みの相談や、家庭内で療育をされている方を対象にした巡回相談指導、生活用具の給付など様々(こちらは自治体によって異なります)です。

 

小児慢性特定疾病受給が終了した元・小児患者たちのケア

小児慢性特定疾病受給は最長20歳までしか受けることが出来ません。成人を迎えた後の治療に関しては、高額療養費と医療費控除などを利用することになります。

ダウン症は近年医療の発達で患者の平均寿命が飛躍的に伸びました。成人後の支援も注目を浴びる中、日本ダウン症協会では、高校生以上のダウン症のある子をもつ相談員さんが、相談に乗ってくれるというサポートも。同じ経験をしてきた方とのお話は心強いですよね。

その他、必要に応じて、医療や福祉等の専門家のご紹介などのサポートもあります。

公益財団法人 日本ダウン症協会http://jdss.or.jp/index.html

 

小児がんは、医療の進歩で治癒できるようになり、サバイバーも増えてきました。が、患者が発育途中であることなどから、成長や時間の経過に伴って、がんそのものからの影響や、薬物療法、放射線治療など治療の影響によって生じる合併症がみられます。

現在、小児がん患者を継続してケアする医療体制が整えられつつあり、小児がんの診療を行っている医療機関の中に長期フォローアップ外来が設けられたり、長期フォローアップ拠点病院などもできはじめています。

出典:国立がん研究センター小児がん情報サービス https://ganjoho.jp/child/support/aftercare/aftercare02.html

 

また、指定難病に対しては難病医療費助成制度があり、医療費が助成されます。が、1型糖尿病など小児慢性特定疾病では認定されていたけれど、難病には指定されていない(2018年5月現在)ものも一部あり、問題になっています。

難病支援センター(http://www.nanbyou.or.jp/)

まとめ

万が一、自分の子どもに障害があったら、病気になったら、国や病院からこのような支援が受けられるのか、ということを改めて知りました。

子どもが白血病や糖尿病など長期で治療が必要になったとき、まして命に関わる病気だったら、親さんの精神的な負担は想像するに余りあります。それ以外にも、治療につきそう親は仕事を続けることが難しく、治療費も高額となれば、経済的な負担がかかることも容易に想像がつきます。

そんな子どもの治療に対する負担感を公的に支援してもらえる制度は必要不可欠で、支援を受けるためのベースとなるのが「小児慢性特定疾病受給者証」なんですね!

 

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