士業×障害のある子どもの保護者座談会 ー「成年後見人」と「親なきあと」

チャーミングケアという、病気や障害を持っているどんな子どもにも、子どもらしくいるための外見ケアやメンタルケアなどの重要性を推奨・啓蒙しているチャーミングケアラボの石嶋です。

「成年後見人」と「親なきあと」

についてWEB座談会を行いました。(協力:疾患別SNS ケアランド

 

「親なきあと」とは

子どもより親が先になくなるのは自然の摂理。ですが、病気や障害のある子どもを残して先に亡くなった場合、子どもたちはどうなってしまうのだろう?という問題が、いわゆる「親なきあと」問題です。チャーミングケアと成年後見人や親なきあと問題は何か関係があるのだろうか?と思うかもしれません。 しかし「親なきあと」問題は、チャーミングケアを必要としている保護者の頭の片隅に漠然とした悩みとしていつもどこか存在している傾向があります。その解決策の一つとして「成年後見人」という法制度があります。

 

この話題を取り上げた理由は?

この話を取り上げようというきっかけは、インターネット上にあったあるニュースです。

財産管理を成年後見人に移譲したことで、今まで子供のために蓄えてきた金銭が必要なものですら全く使えなくなってしまったというような内容のもので、読んでいて不安感を感じました。

おそらく将来的に必ず向き合うであろう「親なきあと」問題への適切な対処法をしっかり話をしたいなと考えたのが、今回の座談会の大きなきっかけとなりました。

専門家の方も交えて、当事者が制度的な話もしっかりと把握ができる意見交換の場を設けようということになりました。


成年後見人とはどういうものなのか?どういう準備をしたらいいのか?というところに着目してWEB座談会を開催した。

保護者側の疑問

  • 「親亡き後の問題」という講習会に参加してみたがイマイチよく内容がつかめない。
  • 結局自分がなくなった後に、子供がその後どうなってしまうのかな?
  • 後見人を立てて準備したほうがいいのか?
  • 遺書を今のうちから書いておいてくださいというような情報があるけど、どうやって書けばいいの?
  • 障害児の数に対してその後見人の数が圧倒的に少ないので今のうちからいい人を確保しておかないと、騙されるようなこともあるって聞いたけど本当なの?
  • 子供の名前で預金をしておかないほうがいいって本当?
  • 一番身近な人って「きょうだい」じゃない?
  • きょうだいにとって何が一番不安なの?
  • 不安事はどこに相談に行けばいいんだろうか?

 

などの疑問が上がってきた。

 

今回そんな疑問にお答えいただいた専門家陣はこちら

小泉道子行政書士

チャーミングケア ,小泉道子,行政書士

15年間、家庭裁判所調査官として勤務した後、平成29年4月に独立。 現在は、離婚や相続などの家族の問題を扱う民間の仲裁機関(裁判外紛争解決手続)、「家族のためのADRセンター」を運営。 5年ほど前に東京家裁の後見センターに在籍。

 

藤木和子弁護士

チャーミングケア ,藤木和子,弁護士,きょうだい

弟に聴覚障害がある「きょうだい(障害のある人の兄弟姉妹)」の立場であり現役の弁護士。「成年後見」はきょうだいにも大きく関わるテーマであり、きょうだいの会での講師経験もある。

また、「シブコト障害者のきょうだいのためのサイト」を「きょうだい(Sibling=シブリング)のコトをきょうだいのコトバで話そう」をテーマに5人で運営している。

 

正木隆資司法書士

チャーミングケア ,司法書士

doors司法書士法人代表

司法書士補助者としては、平成7年より司法書士業に携り、平成12年より司法書士として活躍

成年後見の分野では、申立や後見人就任となどを経験。未成年者の後見は数回の相談を受けた経験がある。

 

WEB座談会の様子はこちら

 

今回のWEB座談会で、印象に残ったのは「漠然とした不安」というキーワード。

具体的にどの分野のどの部分に不安があるのか?が、不安に思っている保護者が亡くなった後の話なので掴みきれないというのが大きな課題である。

それに関しては、遺書を書いたとしても、後見人をつけたとしても、悩んでも悩んでも答えは出ない話なのではないか?という印象を受けた。

それほどに、病気や障害のある子どもを持つ保護者が子どもを思うが故に見えない不安を抱えながら日常を過ごしているということがうかがえる。

そして、もう1点。いざとなった時、その不安を受け止める先になりうる可能性が高いのが「きょうだい」であるということ。

*「きょうだい」とひらがなで書くのは、病気や障害がある子どもの兄弟姉妹のことを「きょうだい」と表現します。

 

きょうだいの立場で話をしてくれた藤木弁護士の言葉が耳に残る。

藤木弁護士

きょうだいは、お金の問題とその後のケアの問題に加えて、自身の進路選択や結婚とかそういった将来設計に不安を持っているところが大きいですね。

お金に関しては、きょうだいの扶養義務自体は自分の生活を犠牲にする必要はないんですが、それ自体を知らない人も多くいますね。

ケアは、実際関わっているきょうだいもいますが、親御さんが元気なうちにいろいろと聞いておきたい、福祉ともつながっておきたいけど、親御さんにどう話したらいいか・・・?というきょうだいも多いです。

やっぱり、きょうだいも「漠然とした不安」が子どもの頃からあります。自分が、進学や就職で実家を出たり、結婚とか出産したら、親と病気や障害のある兄弟姉妹はうまくやっていけるのかな?とか、結婚を考えている相手とかその親にどう説明しようかとかという部分が一番の悩みかなと思います。とても大切なことだから、家族で話し合っていきたい。親御さんの協力をいただいてきっかけ作りをしているところです。

 

「きょうだい」への伝達方法についても、考えていく必要性があるのではないかと強く感じた。

 

WEB座談会の詳細は「みんなのチャーミングケアラボラトリー」にて公開しています。


「成年後見人」と「親なきあと」問題についてどのように感じられたでしょうか?

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「成年後見人」と「親なきあと」座談会

「成年後見人」と「親なきあと」問題について座談会を行いました。

「親なきあと」というのは、子どもより親が先になくなるのは自然の摂理。

しかし病気や障害のある子どもを残して先に亡くなった場合、子どもたちはどうなってしまうのだろう?という問題が、いわゆる「親なきあと」問題です。

(写真提供:加藤さくらさん)

参加者紹介
チャーミングケアラボ 石嶋瑞穂マミーズアワーズショップ運営) & 岩倉絹枝コドモフクひよこ屋運営)◇加藤さくらさん(患者家族) 2児の母 次女は福山型先天性筋ジストロフィー デジリハや041など複数のプロジェクトに関わる◇永峰玲子さん(患者家族) 1児の母。長女が大田原症候群を患い、患者会など様々な子どものための活動を行なっている◇宮副和歩さん(患者家族) 2児の母 次男が先天性の脳障害のため常時医療的ケアが必要 親の会など医療的ケア児に関する活動を行なっている◇小泉道子さん(専門家/行政書士)家族のためのADRセンターを運営 家庭裁判所調査官の経験から、成年後見人を選任する仕事に携わっており専門知識を持つ2児の母◇藤木和子さん(専門家/弁護士) 法律事務所シブリング 代表弁護士 自身が「きょうだい」という立場から「きょうだい支援」に力を入れている◇正木 隆資さん(専門家/司法書士) doors司法書士法人 代表 成年後見申立などの案件に携わった経験を有する◇座談会協力 疾患別SNSケアランド

「成年後見人」と「親なきあと」

どうして今回この成年後見人の話を聞いてみたいと思ったのか?というところ、またどういうところが知りたいですか?

 

永峰さん

娘に障害があり、生まれつき難治性のてんかんがあって重い身体障害の子供です。

(写真提供:永峰玲子さん)

首が座らず全介助が必要だという状況です。結局、自分がなくなった後に、子供が一人っ子なのでその後どうなってしまうのかな?と気になって「親亡き後の問題」という講習会に参加したことがあります。

講習会では、成年後見人はお金の管理とか世話をしてくれるけれど、障害児数に対して後見人の数が圧倒的に少ないので、今のうちからいい人を確保しておかないと騙されるようなこともあるというような話がありました。

例えばお金を勝手に使わされるとか、詐欺的な被害にあうとか、あるいは親戚がいないような僻地の施設に追いやられるような話もありますとも聞いて。

であれば、元気なうちから頼れる後見人を探しておくことがいいと。

後見人はなくなった後に支払いが発生するので、生きているうちに頼れる人をまず見つけてくださいという話で、後見人を立てて準備したほうがいいですよとか、遺書を今のうちから書いておいてくださいというような情報を頂いて、ちょっと焦ったというところがあります。

今回は、お勉強も兼ねて参加させていただきました。

 

宮副さん

次男が、お腹にいる時から脳の障害がわかって生まれてきて寝たきりの首の座っていない重症心身障害児です。来年小学校に入ります。お兄ちゃんは二つ上の今2年生です。

(写真提供:宮副和歩さん)

人工呼吸器も使っていて医療ケアもかなり多く、将来を考える余裕はなかったんですが、お友達が成年後見の話をしていて、子供の名前で預金をしておかないほうがいいと聞きました。

将来本人が意思表示ができない子の預金がどうなるか?という話になりました。

子供のための手当をもらったりしており、どうやってちゃんと管理して行けばいいのか?

将来の子供のためになる財産管理の認識がないなと感じたので、勉強しないとなと感じていたので今回参加させていただきました。

実はわたし自身が社会福祉士を持っているので、いろんな財産管理をお手伝いできるような立場にはあるんです。

そして、わたし自身が今、家庭の事情もあってまさに成年後見人を使っている状態です。

親の認知症も進んだりしていて、そうすると自分が子供の立場なのでサインなどを書いたりして、急に身近に感じました。

できればもう少し制度的な話も具体的に知れたらと思いました。

 

専門家として、「成年後見人制度」についての概略についてご意見をいただければと思います。

 

小泉行政書士

家庭裁判所調査官という仕事を15年くらいしていまして、5年ほど前に東京の後見部にいたので成年後見人の調査などに関わっておりました。調査をして裁判官に報告をするというような仕事をしていましたので、一定見解をお伝えできるかなと思います。

成年後見の話ですが、この制度は非常に制限が多い制度と言われています。

例えば、今まで家計をほとんど一緒に使っていた場合、財産管理を全部成年後見人がやってしまうので、途端に家計を分けて考えなければいけない。

そこが一番の成年後見人の役割になりますね。

色々お世話はしてくれるかもしれないけれど、実際面倒は見てくれないし例えば病院で何か手術が必要だとなった場合、サインできるかできないかというところでも争いになったりという場合もあります。

もともと、親御さんと同じような役割ができるというわけではなくて法定代理人という立場になるんですね。

今、「早く見つけとなきゃいい人がいなくなっちゃう」っていう話を聞いて、あぁなるほどと思いましたが・・・

今は専門職と言われる人たちで行政書士・司法書士・弁護士・社労士が多く、おそらく一番多いのが司法書士さんですね。その他弁護士さんもありますが、やはり若干費用が高かったりはしますかね。管理をする金額によって成年後見人に支払う報酬が変わってくるので、やっぱりギリギリまで利用しない人が多かったりはしますね。

そして、先ほどのいい人がいなくなっちゃうっていう部分ですが、基本的には「監督」をするのでお金の使い込みであるとか、そういうことはほぼほぼないと思っていただければと思います。

それこそ使い込みがあったら新聞に載るくらいの事件になるので。

お金の使い込みというよりは、どれだけ親身になって施設を選んでくれるかだとか、お人柄によるのかなぁと感じますね。

先ほどの預金の話なんかであれば、

裁判所でもよくあったのが、障害をお持ちの方が施設に入ったりするときに契約をしないといけないので、それをきっかけに後見人を選任したりするんですね。

そうすると成人しているからといって障害のあるお子さんが自分のお金を管理できるわけではない。

年金などをお子さんの名義のところに貯めておいて必要なときに出したり、お子さんのために家のリフォームをしたりとかそういう時のために残しておいたんだけれども、成年後見人がついた途端にお金が自由に扱えなくなる。

一回一回その後見人に用途のお伺いを立てなきゃいけないのがめんどくさくなるという事例はありますね。

ただ突き詰めていうと、そのときに親御さんは既にいないんですね。

その後見人の役割は、本人の財産を守るためにいる人。

親の立場からしたら自分が生きていたら使いにくいんだけれども、裁判所が監督することも考えると月々支払わなければいけない金額のことをのければ使い勝手が悪いということはないと思いますね。

あくまで、本人を守る制度なので。

今できることといえば、さっきおっしゃっておられたような、あらかじめお願いできるような年齢の若い方とかですよね、そういう方を選んでおくとかはありますかね。

ただ自分がいつ死ぬかなんて誰もわからないので、その人もいつ死ぬかわからないので、なかなか唾をつけておくみたいなことは難しいかなと思いますね。

成年後見人だと、遺書などで未成年後見人を誰かに託すことを書いたりだとかということも有効かなと思います。その辺りは弁護士の先生どうでしょうか?

藤木弁護士

お子さんが未成年の場合は未成年後見人と監督人は遺言で指定できます。成人の場合は成年後見です。親御さんが元気なうちに、託したい方とお子さんの信頼関係作りや親御さんからの引継がきちんとできていると安心ですね。

 

「きょうだい」の立場からどのような印象を受けるか聞かせてください。

藤木弁護士

親なきあとの課題は、きょうだいにとっても大きな課題です。

20代、30代のきょうだいからは、親御さんから「将来はよろしく頼むね」と言われても具体的に何をするのか?どのくらい大変なのか?モヤモヤしている状態が不安だという話がよく出ます。

きょうだいとしては選択肢の内容を知った上で考えたい。だから親御さんにどうやって話を切り出そうか?という話もよく出ますね。

 

石嶋

何が一番不安要素になるんですか?資産運用とかって話ですか?

 

藤木弁護士

きょうだいは、お金の問題とその後のケアの問題に加えて、自身の進路選択や結婚とかそういった将来設計に不安を持っていることが大きいですね。

お金に関しては、きょうだいの扶養義務自体は自分の生活を犠牲にする必要はないんですが、それ自体を知らない人も多くいますね。

ケアは、実際関わっているきょうだいもいますが、親御さんが元気なうちにいろいろと聞いておきたい、福祉ともつながっておきたいけど、親御さんにどう話したらいいか・・・?というきょうだいも多いです。

やっぱり、きょうだいも「漠然とした不安」が子どもの頃からあります。自分が、進学や就職で実家を出たり、結婚とか出産したら、親と病気や障害のある兄弟姉妹はうまくやっていけるのかな?とか、結婚を考えている相手とかその親にどう説明しようかとかという部分が一番の悩みかなと思います。

石嶋

そういうのって・・・ガイドラインなんてないですもんね

 

藤木弁護士

ただ、最近きょうだい会で話をするのは、まずは自分の道をきちんと進んで、そこから家族のことや兄弟姉妹のことを考えようっていう方向がいいんじゃないかという話をしますね。

あとは、親御さんとちゃんとそういう話ができたらいいよねという話ですね。

とても大切なことだから、家族で話し合っていきたい。でも、自分の親といきなり話すのはハードルが高いですよね。そこで、前段階として、親御さんの会にご協力いただいて、親御さんときょうだいの座談会、交流の場を作っています。

まずは自分の親ではない親御さんと話すことで、親御さんの立場の思いや考えを知り、きょうだいも自分の本音を話せるようになってくるという感じですね。

それで、親御さんときょうだいの思いや考えのギャップはどこにあるのか、どう話せば良いのかという検証しています。

実際にそれがきっかけで親御さんと話せた、座談会に自分の親御さんと参加できたという例も多くあります。親御さんの方からきょうだいを座談会に誘ってくださる場合もありますね。

きょうだいも・・・なんというのか、なかなか誰にも相談できずに情報も少なく、兄弟姉妹を一生背負わなくてはいけない、地元を出てはいけない、結婚はできない、とひとりで考えてしまっている場合も少なくありません。そうやって自分だけで悩まないように、きょうだいの会があることを知ってほしいですね。

 

家族間共有がベスト?親としてできることって??

 

加藤さん

なんというか総じて言えるのは「とりあえず身内で話をしよう!」っていうところですね。

そもそも、夫・両親・周りのきょうだいにそういう話をする機会がないなと思って、そこを話をしてから次の心配だなと話を聞いていて感じました。

先日、先輩ママが、いざとなった時にこういうことが伝達項目として必要だよっていうメモ書きを書いているのを見て、きっとこういうことが自分たちの準備することなのかもなと感じたところです。

ただ、その家族それぞれの部分があるので、なかなか「これ」というのは難しいのかなぁと思ったりはしますね。

 

石嶋

そうですね。法的にどうという話ではなく、とにかく今自分たちのできる「自分たちのプラン」を組んで目標値を考えようという話でしょうね。

決して踏み込んで話をしてはダメな話題ではないので、話をみんなでするっていうのが大切なんだってことですかね。

制度自体に全てなんとかしてもらおう!とはきっと思ってないですもんね。

そういったプランを立てる場合、何に一番重きを置いて考えるべきなんでしょうか?

またそういう不安みたいなものを相談しにいく先ってあるんでしょうか?

 

小泉行政書士

親が亡くならずとも、ある程度の年齢になってくると段々とケアを一手に引き受けるのが大変になってくると思うんですよね。

その段階になった時に、きょうだいも含めて全て家族の誰かに任せるのも大変だから信頼できる人に任せようと思うんだけどどうかな?というような話が出てくるというのが自然なのかなと思いますね。

生きていれば、例えば施設を探すにしても親の意見も反映されても全然問題ないですし、生きているうちに成年後見人を選んでもいいので、みんなで考えることができる選択肢があるといいのかなと感じます。

そして相談先の件は、

今話をしているところの不安は、漠然とした不安感で、実はまだ不安がらなくてもいいところの不安な気がしますね。

もしするとしたら、地域の包括ケアセンターとかがそれに当たるかなぁ??おそらくご高齢者がメインになってくる気はしますが。

 

宮副さん

漠然とした不安という話ですが、では先輩ママさん達から成年後見とか考えとかないといけないよと言われることが結構あるんですが、それはどうしてなんでしょうか?

 

小泉行政書士

多分ですが、財産管理の仕方がガラッと変わるからかなと感じますね。

基本的には子供の財産を減らしておくっていうのが慣例なんですね。そうすると管理する費用も抑えられたりするので。

子どものためにコツコツ貯めていた預貯金をやめるとか、そういうことへの心配なのかなと感じますね。

 

石嶋

親なきあと問題にくっつけて成年後見人制度のセミナーや説明会がちょいちょい開催されていたりするんですよね。

士業向きだったりするんですけど。そういうのを見聞きして、話題だけが一人歩きしているのかもしれないですね。

 

正木司法書士

子どもは先が長いですからね。そういうところが心配要素なのかもしれないですね。

成年後見人は法人で受けることが可能なので、法人だと後見人自身が高齢になった場合バトンタッチをしていけるというメリットはあるのかなと思いますね。

法人だからといって値段が高くなるということはないですし。

あとは、初めの段階でご高齢の方が後見人についたとしてもバトンタッチの場合はきちんと裁判所が繋いでくれるので、一概にこれがいいですとはお勧めはできないですが、法人を選任できるのであれば信頼できる法人を選ばれるのも一つの方法かなと思います。

 

藤木弁護士

心配はしすぎなくていいというのは本当ですね。

きょうだいも親御さんから受ける影響が大きいので、将来への不安を払拭できるように、小さいうちから親御さんに上手に伝えてもらえるといいかなぁと感じましたね。

具体的な伝え方はきょうだい会でも考えてみたいと思います。

 

石嶋

漠然とした不安に対するソリューションをいくつか提案できたらいいのかなと感じました。

次回座談会では、そういった話をもう少し話せるといいかなと思います。

 


この座談会の様子をご覧になって、「成年後見人」と「親なきあと」問題についてどのように感じられたでしょうか?

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小児がん、子どもの外見ケアについて座談会を開いてみた

チャーミングケアという、病気や障害のあるどんな子どもにも、子どもらしくいるための外見ケアやメンタルケアなどの重要性を推奨・啓蒙しているチャーミングケアラボの石嶋です。

チャーミングケアラボでは、WEB座談会を開催しています。

病気や障害の座談会というと、どうしても縦割りで同じ疾患での集まりが多いのではないかなと感じますが、チャーミングケアラボではいろんな立場の人に参加してもらって、意見交換を積極的に行なっています。


今回話をしたのは

「アピアランスケアとチャーミングケアを考える」

 

アピアランスケアとは、主に成人のがんなどの分野で近年推奨されている「外見上のケア」のこと。

外見ケアはひいてはメンタルケアにも繋がるということで、医療従事者などからも注目されている。

 

そもそもアピアランスケアってどういうもの?

どうして「アピアランスケア」が子どもには及んでいないの?

ということを中心に意見交換を行った。

そもそもアピアランスケアってどういうものなのだろう?

現在、わたしが受けているアクセラレーションプログラムでご一緒している「エピテみやび」(群馬県)の田村雅美さんに少しお話を伺うことにした。

「エピテみやび」が扱っているのは「エピテーゼ」という人工指と人工胸だ。事故や手術で体の一部を失ってしまった人々。命は取り留めたものの、機能的・外見上の問題で積極的に活動できなかったりする。田村さんはそんな人達のために、「着け指」や「着け胸」を提供している。

エピテーゼとは身体の表面に着ける人工物の総称。義肢や義手などが有名で、義眼やかつらなども含む概念で、まさに外見ケアのために必要なものだと言えるだろう。そんな外見上のケア「アピアランスケア」についてどう捉えているのか?田村さんに伺った。

 

田村さん

わたしの扱っているのは、エピテーゼの中でも主に「着け指」と「着け胸」なんですね。付け指は、男女どちらもご依頼をいただきますが、やはり「着け胸」のご依頼をされるのは女性です。

普段は洋服を着ていたり、専用の下着なども出てきてるので、うまく隠せるんですが、とはいえ本来あるべきものがなくなってしまったという喪失感はとても大きいようで・・・

自尊心とか自己肯定感っていうんでしょうかね。そういう部分がやはり損なわれてしまうケースは少なくないです。

ですので「着け胸」をつけることで、少しでもその部分をケアできればというのがあると思います。

わたしのお取引をさせていただくのは、ほとんどが成人の方なので、そういう感覚がお子さんにも・・・というのは、正直石嶋さんにお話を聞くまで考えもしなかったです。

もちろん喪失する部位が違うだろうし、お子さんなので直接話をしたりご依頼をいただくことはないので、接点が少ないというのもあります。

でもお話を伺って、おそらくお子さんにもそういう「自尊心」「自己肯定感」っていうのはあるんじゃないかなと感じました。

そういうお子さんのために、わたしはどんなことができるんだろうって「チャーミングケア」の話を聞いてすごく考えさせられました。

 

アピアランスケアとチャーミングケアを考える

*参加してくれたのはASPJのメンバー3名とチーム小児がん保護者3名、看護師3名だ。ほんの一部を抜粋する

「アピアランスケアとチャーミングケアを考える」

 

田村さんと同じ群馬県出身で、群馬の名産シルクを使用しヘッドスカーフを企画し販売しているのが今回座談会に参加してくれたASPJの角田真住さんだ。

ASPJは脱毛症やがんの治療などで髪を失ってしまった女性たちの団体だ。

パフォーマンスやイベントなどを中心とした活動をされており、アピアランスケアなど見た目問題の訴求を積極的に行っているASPJさんに、WEB座談会に参加してもらった。

 

(ASPJのメンバー 左から 角田真住さん,土屋光子さん,廣田純也さん)

 

角田さん

アピアランスケアそのものは、とくに医療機関の中では認知されてきているように感じます。例えば、患者ファーストの病院などでは抗がん剤の副作用で髪が抜ける、爪が変色してしまうなどに対してケアをしようという動きはあります。
でも実際には看護師さんやお医者さんは、やらなきゃいけないと思っていても、そこまで手を回せないのが現状のようです。

アピアランスケアって書籍とかが結構たくさん出ているんですが、ほとんどが「医療従事者としてのケア」なんです。

美容が与える精神への影響みたいなそう言った視点はもうちょっとあってもいいのになと感じるところではあります。

 

こういった「アピアランスケア」の実情を聞いて小児がん保護者から上がった声

 

  • 子どもの世界の話と全然違うなって感じました。
  • 治療上で優先しないといけないって言われちゃうと、やりたくてもやりにくかったかなと感じますね。
  • 羨ましい。本当に羨ましい
  • (子どもは)とりあえず生かすことが先決だという話ですよね。
  • アピアランス専門でやってくれる先生があればありがたいとは思います。
  • 選択肢があった上で、私はこうなのでこっちにします、という選択肢を増やしたいねってすごく思います。

 

看護師からは

  • 看護師としては、なんだか申し訳ないのですが、声をかけられないというのが現実ですね。
  • 大人の分野の時は、紹介するという意識はありましたが、小児に来てからはそういうことはないですね。正直、そういった知識自体ないかもしれない。

 

というような意見が上がった。

 

成人分野に比べると、羨ましいという感覚すらあり認識もされていない小児分野の外見ケア。

チャーミングケアラボでは、今後も引き続き座談会を開いていきたい話題です。

 

この座談会の詳細は「みんなのチャーミングケアラボラトリー」にて公開しています。

「アピアランスケアとチャーミングケアを考える」

 

この座談会の様子をご覧になって、成人分野の外見ケアなどの考え方「アピアランスケア」と、わたしたちが啓蒙しようとしている「チャーミングケア」の世界観についてどのように感じられたでしょうか?

チャーミングケアラボでは、感想などご意見を募集しております。


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アピアランスケアとチャーミングケアを考える

8月に湘南バリアフリーフェスティバルというイベントに参加させてもらった。

病気や障害のある子どもたちのショーや、物品展示などを神奈川県茅ヶ崎市の市役所ロビーを貸し切って行ったのだ。

企画や運営をしたのはASPJという脱毛症やがんの治療などで髪を失ってしまった女性たちの団体だ。

https://alopecia20.wixsite.com/alopeciastyleproject

パフォーマンスやイベントなどを中心とした活動をされており、アピアランスケアなど見た目問題の訴求を積極的に行っているASPJさんと、WEB座談会を行った。

(左から 角田真住さん,土屋光子さん,廣田純也さん)

(加藤可奈さん 通称ペコちゃん)

(清水千秋さん チャーミングケアラボフォト部(仮) 部長)

参加者紹介
チャーミングケアラボ 石嶋瑞穂マミーズアワーズショップ運営) & 岩倉絹枝コドモフクひよこ屋運営)◇角田真住さん(ASPJ・多発性脱毛症) アピアランスケアを既存の福祉ではなく、ファッションやアート、エンターテイメントというような形で発信している。(合同会社Armonia代表)◇土屋光子さん(ASPJ・抜毛症) 知られていない病気や症状を、アートや楽しさとして発信をしている。◇廣田純也さん(ASPJ・美容師) 福祉美容として美容のできる精神ケアに興味があり、福祉分野をオシャレにかっこよく発信したいという部分に賛同してASPJとして活動中。◇加藤可奈さん(患者家族)*別名ペコちゃん 現在6年生の長女が3歳の頃にすい臓がんを発病。1年間の抗がん剤治療で全身の毛が抜け落ちる経験をした。◇Aさん(患者家族・看護士) 現在6年生になる息子が、4歳の時に白血病を発症。2年前に再発し、2回目の治療を経て外来治療が終了した段階。◇Bさん(チャーミングケア・看護師) 看護師としては小児科4年目。◇清水千秋さん(チャーミングケア・看護師) 元看護師、現在スクラップブッキング講師として病気の子どもにスクラップブッキング(スクラップブッキングはじめまして代表)を届ける活動中。

アピアランスケアとチャーミングケアを考える

まずは、アピアランスケアの現状について教えてください。

角田さん

アピアランスケアそのものは、とくに医療機関の中では認知されてきているように感じます。例えば、患者ファーストの病院などでは抗がん剤の副作用で髪が抜ける、爪が変色してしまうなどに対してケアをしようという動きはあります。
でも実際には看護師さんやお医者さんは、やらなきゃいけないと思っていても、そこまで手を回せないのが現状のようです。
アピアランス用のコーナーがあっても、サンプルやパンフレットが置いてあるだけで、情報提供だけという形が多いようです。

土屋さん

アピアランスケアに関しては、受け皿はあるけれどなんだかひっそりとやっているってイメージがあります。
私は、脱毛とは少しジャンルが違うので、その現場にいたわけではないんですが、あまりオープンなイメージはないですね。
病院の一室に展示があり、外見ケア用の下着やウイッグなどが並んでいると聞きました。私が患者だったらもっと違う方法がないのかなって感じます。

廣田さん

印象としては「アピアランスケア」という言葉が先行していて、具体的にどんな事ができるのか?が見えづらく、内容や手段が限られているように感じます。 ある程度、内容が具体的に確立されたら、美容師としてアピアランスケアを取り組みやすくなるのではないかと思います。

角田さん

アピアランスケアって書籍とかが結構たくさん出ているんですが、ほとんどが「医療従事者としてのケア」なんです。
廣田さんがいうような美容が与える精神への影響みたいなそう言った視点はもうちょっとあったらいいのになと感じるところではあります。

小児がんチームが今の話をどう感じたのか聞かせていただければと思います。

Aさん

外見に対して看護師として援助できてない現実があるなと感じています。実際私の職場もそんな感じですね。
つい最近あったのは、状態がすごく悪くなっているけれど、どうしてもオムツは嫌だという患者さんがいらっしゃって、トイレするたびにびしょびしょになってしまうんですね。
でも、その人の気持ちを支えてあげられるような手段がなくて・・・その人が本当に嫌がることでしかなくて。
医療従事者としてはどうしても医療優先になってしまうことが多いですね。抗がん剤をしていると髪も抜けるし爪も変色したり形も歪んでしまったりするんですが、治療中はサチュエーションが計れないという理由で、マニュキュアは外してもらわないといけなかったり。
入院することで日常がすごく変わる中で、その人らしい日常をなんとか取り戻そうとしているのに、そこに入っていけない自分みたいなところがあって日々葛藤はありますねぇ。

石嶋

私はASPJの話を聞いて正直、子どもの世界の話と全然違うなって感じました。子どもにはそういう世界観自体がほとんどないような気がして。
Aさんは、医療者として患者さんに関わりつつ、小児がんのお子さんの家族として、両方を経験されて、そういうギャップみたいな部分をどう感じられましたか?

Aさん

大人はそれまで自分が生きてきた人生とか価値観があるので、見た目がどれだけ対人関係に影響するとかもきっと知ってるだろうし、そこにこだわりたいとか意識がありますよね。だから大人の方が先に広がっているのは理解できますね。要求や希望を自分で伝えることもできますしね。
その点、子どもには見た目は二の次になるのではないでしょうか。
でも子どもって、多分そこまで言葉にできないだけで、きっとあると思います。お気に入りのパジャマや靴が着たいのに入院中はダメとか、そういうことはきっとあったんだろうなとは感じますね。
言葉でうまく伝えられない部分を大人が汲んであげて、好きなものをコソッと買ってきたりするのが私の役目だったのかなとか感じますね。
家にいるままを病院には持ってこられないけど、家で使っていた入浴剤を病院に持ち込むとかはしてたかなぁ。

石嶋

やってましたね。できることって、それぐらいですもんね。

Aさん

布団も、病院の真っ白なものじゃなくて、好きなキャラクターのものにしてあげたかったけど・・・洗濯の負担もあるし、結局病院のものになったり。
治療上で優先しないといけないって言われちゃうと、やりたくてもやりにくかったかなと感じますね。

加藤さん

私は「アピアランスケア」という言葉自体、子どもの治療中には知りませんでした。
当時、娘は七五三のために髪の毛を長く伸ばしてたんですが、抗がん剤をする時に、もうバサっとベットの上で切りました。その時点で私も子供も、言葉が悪いかもしれませんが、もう諦めがついたというか、髪がないことがダメなことでもなんでもなくて、それが日常の一部だと思うようになりました。
だからウィッグをかぶろうとかそういう気はおきなかったかなぁ。
治療中は、治療のことだけでいっぱいいっぱいだったので、外見のことまで考えられなかったのですが、退院してからも帽子もかぶらず幼稚園に行っちゃって・・・という感じで。
でも、なんやかやいうのは大人の方なんですね。子供は小さかったし、そこまで気になってない様子ではありましたね。髪の毛生えてなくても可愛いねくらいの。
これが小学生や中学生だとまた違っていたかもしれません。
私自身は、見た目に関してこだわりがなくて、その当時は髪の毛が生えていた娘に戻してあげたいという風には思いませんでした。
でも、小さい頃はそれでもよかったのかもしれないけど、小学6年生になってしゃれっ気が出てきた今の方が気にしています。薬の影響で髪の毛が薄いので、好きな子に「はげ」と言われて泣いて帰ってくるみたいなことはありますね。
小児に関しては、治療時は子どももお母さんも治療でいっぱいいっぱいだし、アピアランスケアが必要なのはそのあとかなと感じます。
でも、そのあとって、もう治療も終わっていて、周りからしたら治ってよかったね、という雰囲気で、当事者としては、まだまだよくはないぞっていうのはありますね。
でも、病気としては治療が終わっているから、それ以上どうがんばったらいいのかわからないというか。
声をあげても「いいじゃん。命が助かったんだから」って言われるのかなと感じてしまって、諦めてしまってる部分がありますね。
大人の方が圧倒的に人数が多いので、小児に比べていろんな選択肢があるじゃないですか?がんにしても脱毛症にしても。

石嶋

そうですね・・・なんだか・・・羨ましいですよね。

加藤さん

羨ましい。本当に羨ましい

石嶋

アピアランスケアや、ASPJさんの活動にしても、小児分野にはそういう概念がないんですよね。

加藤さん

私たちのように治療が終了してしまうと、小児がん分野からも外れてしまって、疎外感さえ感じます。ケアからも除外されてるような気がして、超孤独です。

石嶋

なんのフォローもないんですか?

加藤さん

ないんですよ^^;

石嶋

一番現場に近いところで小児看護をされているBさんに、今の全体の話を聞いてどう感じたのか聞いてみたいと思います。

Bさん

乳児・幼児の脱毛に関しては、本人も気にする年齢ではないので私たちも感知せずという部分はあります。
一方で思春期の小中学生の子、特に女の子に関しては、気にしているとは思うのですが、看護師としては声がかけづらく、お母さんが買ってきたバンダナや帽子をかぶったり、お母さん任せになってる部分が大きいですね。
看護師としては、なんだか申し訳ないのですが、声をかけられないというのが現実ですね。

岩倉

声をかけづらい理由はどうしてですか?

Bさん

気にしてるのがわかるからこそ、本人も話したくないのではないか、そこに触れてはいけないのではないかという気がします。
看護師は、治療に携わるだけになっています。
それから、治療中は病室から出られないこともあり、院内にウィッグの相談室があっても、そこまで連れて行ってあげることもできません。
スタッフの中で脱毛について話しあったこともありますが、いつか生えるでしょう、と思ってあまり重要視していないスタッフが多いのが現実ですね。

石嶋

Bさんにお願いして子どものアピアランスケアの学術的な論文がないか調べてもらったのですが、確固たるものがみつかりませんでした。
それもすごいですよね。
角田さんがおっしゃっていたように、大人のアピアランスケアに関してはたくさん本が出ているというのを聞いて、小児に関してはそれすらないのかと。
これはなぜでしょうか?

加藤さん

きっと、それどころじゃないからですよね。とりあえず生かすことが先決だという話ですよね。

石嶋

確かにそうかもしれませんが、ペコちゃんの娘さんのように、治療後の生活にも影響がありますよね。
「今」だけじゃなくて「後のこと」も考えてケアを考える概念があってもいいと思うのですが。

加藤さん

後のことを考えて治療する先生はまずいないんじゃないでしょうか。
病状としては見てくれます。髪が薄いなとか身長が伸びないなとか。
でもそれより、まずは再発とか命が優先ですよね。
だからこそ、アピアランス専門でやってくれる先生があればありがたいとは思います。

石嶋

清水さんは、また立場が違っていると思うんですが、今回のこの話を聞いてどう感じましたか?

清水さん

私が看護師として働いている時は、まだアピアランスケアが浸透していませんでした。今回座談会にあたって、あぁこういう話が出てきたんだなと感じました。
特に小児については、小児科の友人にも話をしましたが、やはりそういう意識はないようです。
成人分野との格差みたいなものは感じたかなぁ。
全体的にもっともっと知っていってもらいたいなと感じますね。

石嶋

おそらく清水さんは看護師さんの経験があるけれど、今は医療現場から離れていらっしゃるので、世間一般の感覚に一番近いと思います。その感覚からしても、小児のアピアランスケアという概念は必要な分野だと感じますか?

清水さん

必要だと思いますね。

石嶋

大人のアピアランスケアも必要だと思いますし、子どもにとってのチャーミングケアも発足しないといけないと感じますよね。

Aさん

子供の場合、治療優先、命優先で、おおっぴらに可愛い、かっこいい、気分の上がるものをしてあげようと思っても、「そんな場合じゃないよお母さん」みたいな雰囲気はどうしてもありますね。
それでも、少数の保護者さんは帽子につけ毛をしたり、工夫されているんですが、それを保護者がするのは大変なので、売っていればいいのになぁと思うことはありましたね。

石嶋

パジャマすら売っていませんでしたね。

加藤さん

帽子も売ってない

石嶋

売ってない。だから、帽子を手縫いで作っている人もいました。帽子を手縫いですよ・・・ありえないですよね。

岩倉

アピアランスより治療が優先というのは、ある意味理解はできます。
でも、同じ状況のなかで大人にはアピアランスが確立されつつあって、子供にはそれが降りてこないという状況がよくわからないのですが。

土屋さん

子供に関しては、別の壁があるのかなと思うんです。子供を持つ親の世界の見えない空気感みたいな。一人の子が全身仮面ライダーの服で来た場合、先生が他の子達も欲しがるから着せてこないでくださいみたいな・・・
でも子どもたち自身はそう思っていないんじゃないでしょうか。
子どもたち自身は、まだ価値観も出来上がってないから、髪が無いことも本当はある程度順応できるんじゃないかなぁ。
逆に、親って価値観が凝り固まってるから、周りと足並みを揃えなきゃいけないんじゃないか?っていう変な遠慮や情報がたくさんあって、余計にチャーミングケアの足かせになっているような気がしました。

石嶋

小児科って、患者が二人いるような感覚なんです。
子どもにももちろんケアが必要だし、親もそのケアの対象なんですよね。
そこで、子ども=親だと思いがちなんですが、それは実は違っていて・・・子どもは求めてるけど、親が求めてない、という場合やその逆ももちろんあります。
こんなもん暑いからいらないって言ってウィッグをポーイって投げちゃう子もいる。でも親は、女の子だし被っとこうよという人もいる。だからちょっとややこしい気はしますね。
医療従事者さんもそういう空気感がわかるから、必要そうだけど、なかなか手をつけられないというのを、チャーミングケアの活動の中で感じますね。

加藤さん

やるのもやらないのも、選択できたらいいと思うのですが、今は選択ができないですよね。道が1本しかない。
選択肢があった上で、私はこうなのでこっちにします、という選択肢を増やしたいねってすごく思います。
例えば、我が家は髪がなくなることにそんなに悲観的ではありませんでしたが、それしか選択肢がなかったからということもあります。この治療をしたらそういう風になるもんですよという前提で、おしゃれする必要ないよねっていう暗黙の了解がありました。
そういう状況だと、なんというか、偽ポジティブみたいな感じにはなります。選べたらいいのになぁ・・・本当に。

石嶋

病院の看護師さんレベルで「こういう選択肢があるよ」と、紹介してくれることはありますか?

Bさん

小児に関しては、ないですね。
大人の分野の時は、紹介するという意識はありましたが、小児に来てからはそういうことはないですね。正直、そういった知識自体ないかもしれない。

石嶋

情報共有しようという土壌がないのでしょうか?例えば、女の子が治療で髪が無くなってしまう、それに対してウィッグや帽子の情報を提供するなど。

Bさん

ないかなぁ・・・
あとは、お母さんがいるから、子どもよりもお母さんに話さないと、という意識はありますね。
結局お金もかかる話だし、患者である本人に先に知恵をつけてしまってもなぁと考えます。

石嶋

実は、Bさんは弟さんを小児がんで亡くされています。ですから、こういった状況もより身近なところで感じていらっしゃる部分があるかと思います。
そんなBさんからしても、現実的な環境はなんとも切ない状況なんですよね。

Aさん

子どもはやっぱり親を通して動くという気はしています。
意思がはっきりしている子もいるとは思いますが、やっぱり親や医師の意見の方が大きいという気はします。
実際、うちの子の場合は、男の子だからか、親の思いとは裏腹に、本人はなんとも思ってない感じで、髪の毛めっちゃに抜ける!すごい!みたいなこともありましたね。
本当のところはよくわからないけど・・・実は一番気にしていたのは親の私だったんじゃないかと思うこともあります。

石嶋

うちは髪の毛抜けようが顔がむくもうが、病院にいるときは慣れればそれほど気にしていませんでした。
でも、一度家に帰ったらね、ちょっと状況が違いました。
病院では同じような外見の子がたくさんいるから、そういう状況に慣れていたけれど、日常生活に戻るとそうではないですよね。
結局うちは学校に通いませんでした。
治療や体力的な問題もありましたが、本人が通いたくないという感じでした。
学校の先生がよくしてくれて、周りのお友達の理解は割とある方だったと思いますが、それでも、ちょっと嫌だなというのがあって、そこは無理することないからと、院内学級の管轄の支援学校から出張で学習支援をしてもらっていました。
その時に、病院で一緒に過ごしていたお友達を「みんなどうしてるかなぁ」って言っていました。
同じ境遇というか、共有できるところを求めているというか・・・
学校では自分だけだから、その見た目で過ごさないといけないのが。

Aさん

うちはどちらかというと、自分の置かれている状況を受け入れてはいたような気はしました。
帽子はかぶっていってたけど、暑いからって脱いじゃったり。
もしかしたら、何か思ってたのかもしれないけど、言葉にはしないから・・・
遠足前の時に、髪がバラバラっと抜けて、その時はさすがに「写真に残るのになぁ」と言っていたから、現実が形として残るのは嫌なのかなとはその時思ったかなぁ。

角田さん

命のやり取りの中では、髪の毛抜けても仕方がないとは思うんですね。
だけど、それが日常に戻るまでの間というのはグラデーションであるわけで、そこをきちんとケアしてあげることが必要ですよね。
その概念は、成人女性には徐々にできつつありますが、子どもに関してはこれからなのかなぁって感じました。
子どもはすごく純粋だから、治療中も目の前の社会だけを見て完結をしているところがあります。だけど状況が変わって学校に行くとなると、また気持ちも変化する。
お話を聞いていて、そういうところに寄り添ったケアができていけるといいなぁと思いました。


この座談会の様子をご覧になって、成人分野の外見ケアなどの考え方「アピアランスケア」と、わたしたちが啓蒙しようとしている「チャーミングケア」の世界観についてどのように感じられたでしょうか?

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第1回 チャーミングケア座談会

座談会は、第三者的な観点から見ていただく為にも疾患特化型SNS CARE LANDの運営者様2名とチャーミングケアラボからはひよこ屋代表の岩倉さんも交え、住んでいる場所がバラバラということを鑑みWEB座談会形式を採用した。(座談会は、2018年3月に開催した)

ケアランド

 

疾患特化型SNS CARE LAND

病気・障がいに関わる方を対象としたオンラインコミュニティサイト。(https://careland.org/

現在、登録疾患数は450疾患以上。 完全クローズドな環境を活かし、「情報共有サポート」と「仲間作り」を軸とした様々なコンテンツを展開しています。

CVカテーテル管理ってどうしてた?

今回参加してくれたのは

小児がんを患った経験がある子どもや兄弟をお持ちの女性6人

内訳は、チャーミングケアラボ代表石嶋とマミーズアワーズショップをサポートしてくれている嬉野ほずみさん、同じくショップサイトでコラボレーションしてくれている加藤可奈さんと、現在お子さんが小児がん治療中のお母さん3人です。

簡単な自己紹介の後、少しずつ意見を交換した。

 

CARE LAND代表 金澤さん

娘が4歳で病名不明の病気と障害を患っていまして、3年間ずっと入院していました。

そんなことがきっかけで、疾患特化型SNS CARE LANDを運営していくきっかけになりました。

実はうちも半年から8ヶ月くらいCVカテーテルをしていました。

その時は病院にはカテーテルカバーはなくて、CVカテーテル自体よりも、テープで止めたかぶれの方が毎日辛い状態でした。

かぶれのケアの方でCVカテーテル自体の清潔感が損なわれてしまって・・・という問題と、8ヶ月ずっと闘って、実際敗血症になってICUに行ってしまったので、やはりCVカテーテルを清潔に保つというのは大切だなと感じていました。

今回チャーミングケアラボさんからお話をいただいて、疾患特化型SNS CARE LANDの目指す「情報共有サポート」であったり、「仲間づくり」という部分にすごくリンクするなと感じ、さらに私自身も色々と知りたいなと思って参加させて頂きました。よろしくお願いします。

 

加藤さん

うちは娘が今小学校5年生なんですが、7年前にすい臓がんになって1年間CVカテーテルを使ってました。もう7年前のことなので、記憶もおぼろげなんですが、CVカテーテルカバーはその当時は全然なくて・・・もしその時に、私は裁縫全然できないんで、売っていれば買ったのに・・・という、そういう経緯があって石嶋さんの激推しで参加させていただきました。

 

参加者Aさん

娘が3歳で去年から今年の1月まで小児癌で入院していました。8ヶ月間CVカテーテルが入っていて、私はInstagramでマミーズアワーズと繋がって、すごく可愛くて・・・ずっと娘はテープでCVカテーテルのルートを固定されていたから、なんか素っ気ないなと感じていて・・・こんな可愛いのがあるんだと感じました。

なんというか、オシャレ感覚の興味本位で購入させてもらって、そしたら子どももすごく気に入ってくれて、病院の先生たちも見たことないものだったんで「すごい、すごい」と興味を持ってくれて・・・

先生たちが知らないということは、その病院に入院している人たちや、小児癌やCVカテーテルが入っている子たちは、カテーテルカバーがあることを知らないのかなと感じました。

こんな可愛いし、お洒落やしもっと知ってくれたらいいのにと思って。やりとりさせていただく度に「もっと広がればいいのに、広がればいいのに」って思ってて、今回声をかけてもらって、興味本位もあって参加させてもらってます。よろしくお願いします。

 

カテーテルカバー

マミーズアワーズショップで販売しているカテーテルケース例

参加者Bさん

うちは息子が2歳の時に白血病になりその時の病院は、カテーテルカバーがなくて、安全ピンで洋服に引っ付けるという形でした。

洋服に穴が開きまくってしまっていました。

6年後に再発してしまって、その際にカテーテルカバーを同室のお兄ちゃんに教えてもらって、それをこんなんがあるんだと思って7ヶ月間過ごしました。

その時に石嶋さんとお会いして、お役に立てるかわからないけど、興味本位で参加させていただきました。よろしくお願いします。

 

参加者Cさん(CVカテーテルを使用したまま、通学などの日常生活を送っておられます)

息子が難治性の小児がん治療中です。今日も外来で午後から化学療法でCVカテーテルを使います。

カテーテルカバーに関しては、2つの病院でお世話になって、1つ目の病院から点滴中のカバーというのを病院側から作ってくださいと言われました。ロック中のカバーというのもあって、それも作ってくださいという案内があり作りました。

小さな巾着袋に紐がついているだけのもので、先端を入れておくだけで、先を収納しておくものです。8ヶ月使っていました。

一方、今の病院では使っていません。

今は通院で治療をしていて、私のオリジナルなんですが、これは外側からの衝撃防止として引っ張り防止はキープシルクという粘着力の強いテープを貼って、クランプやルートを収納して皮膚にもぶつからないし外からの衝撃からも守るというものを自分で考えて作っています。

布はふかふかしたものです。

 

*キープシルクとはこんなもの

ニチバンキープシルク

*出典 ニチバン株式会社 https://www.nichiban.co.jp

もともと固定する強度を考えてリリースしているテープで、市販でも販売されている。

ニチバンの担当者さんがこの件に関して情報提供をしてくれた

「まさかこのテープが、お子さんのCVカテーテル固定に使用されているなんて思ってもいませんでした。もっと柔らかくて肌に優しいものが好まれるのかと・・・。」

「ただお話を伺って、CVカテーテルをつけているのは病院の中だけではなく、日常生活の中でもなんだと驚きでしたが、そうなると固定力も求められるんだろうなと逆にこちらが勉強になりました」

 

CVカテーテルカバーの体験談について

 

石嶋

みんなそれぞれの体験談・どういうきっかけで作ったのか?という導入口の部分、そしてどういうところを工夫して作ったのかというところをお話ししていただけたらと思います。

 

ちなみに私の場合は、息子が急性リンパ性の白血病と診断され、カテーテルを入れる手術の前日の夜にカバーが必要ですと医療者側から言われたんです。

全身麻酔を伴う手術をするので、目が覚めた時にぼーっとしてるのでひっぱって抜いちゃう可能性があるので・・・できるだけ早く作ってくださいと言われて・・・だけどずっと24時間付き添いでいるので、どうやって生地買いに行くの?どうやって作るの?っていう話でした。

嬉野さんの弟さんの経験(嬉野さんの弟さんは急性リンパ性白血病で10代で亡くなっています)を同級生ということもあって知っていたので、すぐに嬉野さんに連絡をして、こんなん言うてんねん・・・見たこともないねんけどと言いました。

サンプルもないので、病棟の他のお子さんのものを借りてきてもらって写真を撮って、図面を引いてそれをさらに写メを撮って送って・・・嬉野さんに作ってもらったというのが経緯です。

そしてそこで「これは困るよね?」という話が私たちの思いで、それがきっかけで販売にまで至っているんですが・・・しかもこれ消耗品なので、1回作ったら終わりというわけではなく、毎日開閉するものなので結構すぐクタってきて、そのクタってきたタイミングで初めて自分で作りました。

そんな流れで一緒に作っていただいた嬉野さんからも工夫点などはご説明いただければと思います。

マミーズアワーズショップ

マミーズアワーズショップのカテーテルケース装着例

嬉野さん

私は図面と写真をいただいて、普通にそのまま作るより、生地をガーゼ生地にした方がいいんじゃないかなと思って、ガーゼ生地にしたこともあったり・・・

だけどそれは使って行くと丸まってしまったりしたので、服の中でモゴモゴして使いづらいということで、また普通の生地に戻したりしました。

あとは、首の紐を縫い付けてしまうと、横になった時に結び目が首に当たって痛いだろうと考えて、ループを採用するようにしました。

そうすると、結び目を右や左にずらすことができるので、いいかなと。

なので紐を縫い付けない仕様にしたりとか、それくらいかなぁ。ちょっとずつ微妙に変えたりというのが実際ですね。

 

石嶋

そうやねぇ。ほんとに・・・思考錯誤したよねぇ。もともと売ってないもんだし。私は息子に付き添いながらだったので、電話したり写真送ったりしつつ、試してみようと言って、うちの子でやってみたり入院中の他の子にお願いしたり、看護師さんにお願いしたり・・・が実際のところです。

 

加藤さん

うちは腫瘍が何かずっとわからなくて、手術自体もすぐにできなかったので、とりあえずCVカテーテルを入れようと言われ、入院して次の日にはCVカテーテルが入りました。

病棟保育士さんにこれ作ってねと説明書を渡され、布をパタンとおって紐を通すだけのとても簡単なものだったんだけど・・・作ってねと言われても・・・作れるはずもなく(針に糸が通らない女なので^^:)自分の母に2個作ってもらって毎日洗ってローテーションして、紐の部分もゴムで・・・ズボンのゴムで、そのままで使ってました。カバーはあったけど・・・あまり意味をなしてないという形でした。ただカチッとした部分を守ってるだけの存在でした。

ちょっと当時のものを見ていたら、CVカテーテルを止めてたシールだけは発見しました。

当時、私もまだ24歳で、下の子はまだ生まれて間もなくて・・・1年間だったので、もうそれなりに覚悟して楽しくやって行こう!という感じでした。

本人もCVカテーテルが入っていることをそんなに気にしてなかったから、CVカテーテルカバーをあまり意識してなくて、抜けるとか感染症にもならず・・・周りの子も抜いたとか抜かれたというのは聞かなかったかなぁという感じです。

いい感じでCVカテーテル生活を送ってたっていう感じですね。

 

CVカテーテル

刺入部にルート固定のため貼られているシール例

参加者Aさん

急に子どもが病気になって何が何だかわからず・・・病気のことをネットで調べて、Instagramでマミーズアワーズを見つけて、

「あ!こんなんあんねんや」というお洒落やファッション感覚でいいなと思って。

なんていうのか、気持ちを切り替えてから、毎日楽しく笑って過ごそうと決めたんで、子どももこれ(マミーズアワーズのCVカテーテルカバー)見て「かわいい!」って言って、看護師さんも「かわいい!いいのんつけてるやん!」って言ってくれて。

引っ張ることも、感染することもなく綺麗に最後まで使えました。

先生も最近、CVカテーテルケースのことを知ってくれて、他の患児の子でテープで貼ってるだけのちょうど思春期の子がいて・・・だけど先生だから何か物を買ってあげることはできないらしくて、マミーズアワーズショップのCVカテーテルケースキットを買って自分で作ってあげたらそれはいいらしくて、キットを購入してあげてました。

先生にもそうやって知ってもらえて良かったなぁって感じました。

そのあげた子は、ちょうど胸が発達し始める時期で、胸の膨らみが嫌だって言って躊躇してるんですけど、うちの子もつけてたよって教えてあげようって思ってます。

少しずつだけど、広がっていくと、なんだかこっちまで嬉しくなるなと思っています。

 

参加者Bさん

うちも明日CVカテーテルを入れるから、簡単なカバーでいいんで作ってきてくださいって言われて、エーーー!って思って、どうしようって思ってたら、同室にいたお兄ちゃんがこんなんだよって見せてくれて、それを急いで裁縫の得意な友達にお願いして作ってもらったのが経緯です。

その友達が作ってくれて、すごく助かりました。

 

参加者Cさん

作ってねと言われたレシピがあって、首紐の調整しやすい結び方を教えてもらってやってました。その子のライフスタイルに合わせるような結び方を病院から教えてもらいました。生地は、手ぬぐいを使いました。すぐに乾くし肌触りもいいかなと。

点滴用4つロック用6つを作ってくるくる回してました。

個数までは義務ではなかったんですけど、アイロンをかけて持ってくるってところは・・・「アイロンをかけてジップロックに入れて持ってきてください。」っていう指示でした。

その当時は、自分が入った病院がスタンダードだったので、こういうもんなんだと疑問には思わなかったし、その病院で結局CV感染を起こしたので、ちゃんとしなきゃ!と思ってやっていたけど、他の病院に行って周りに聞くと、むしろ稀だということがわかってきましたね。

生地は息子に全部選んでもらって可愛くして作ってます。

現在進行形のCVカテーテル生活なんで・・・1年10ヶ月もしていると、いろいろ考えますね。

結局、感染したし・・・

感染した時は、エタノールロックって言って、CVカテーテルの中を薬で満たしといて、綺麗になったから入れ替えまではしませんでした。

 

石嶋まとめ

いろいろお話しいただいて、いろんな工夫があることや、病院によっていろんなルールがあるんだなというのがわかったかなと思います。

私の感覚でいうと、販売しておいてなんなんですが、CVカテーテルを入れるときに「明日手術するからつけといてね」ってカバーを配ってくれたらいいのにな・・・とずっと思っていて、実はメーカーさんに訪問させていただいてお話を伺ってきたんですね。

ただ、そのメーカーさんは子ども向けのCVカテーテルは製造していませんでした。

とはいえ、そこでいただけた情報の一部によると、引き抜き防止であったり感染予防といった効果効能を求める形で保護者がカバーを作っている実情は、メーカー側ではおそらくどこも把握していないだろうとのことでした。

そして、効果効能的な部分をこれから治療に入る子どもを支える保護者に求めるのは、荷が重いかなと感じる点や、効果効能は製品が補完すべきところであって、カバーに求めるところではないのではないかな?という見解をいただきました。

しかしながら相手は子どもなので、何をするのか予測不可能なところがあるので、長いルートをただ単純にまとめておく。

先ほど参加者さんのご意見の中でもおっしゃったみたいにファッション感覚でグッズとしてであればカバーの存在意義はあるのかなと感じますとのことでした。

お母さんたちが、子どもの見た目を気にしてルートがぶらぶらしているものを、もうちょっと可愛くおしゃれにしてあげたいという考え方のもと使うものというイメージでしょうか。

その意見交換で、私が感じたのは、その見た目のお洒落という感覚は治療中になかなか追求できない部分で、大人で言うところのアピアランスケアというところになるんだけど、そこがあんまり子どもに落ちてきていないなと感じています。

まずは治療優先で子どもやからいいやん、そんな治療と関係ないことなんだし我慢すればいいやん・・・というような雰囲気があるなと。

その意見交換で、治療とは直接関係がないかもしれないけど、そういうことも大切だよという考え方自体を浸透させるのが、グッズを流通させるよりも大切なんじゃないかなと感じました。

今、話をしたカテーテルカバーは、本当に氷山の一角で、他にも実はいろいろお母さんたちの努力で作られてるケア用品があって、例えば気管支切開してる子には鼻カバーがあるし、心臓移植を待ってる子には心臓カバーがあるし・・・服にしてもそうです。ケアをするときに着せやすい工夫や努力をしています。そういうところは、まだまだお母さんたちだけ、一部の人たちだけの意識にとどまっているのかなという印象を持っているので、もっとそういう考え方が広がっていけばいいなと感じています。

で・・・せっかくたくさん人数が集まったので、意見交換をしたいなぁと思います。

闘病中にした、子どもに対するケアってどんなもの?

石嶋

例えばうちはね、抗がん剤をしていると、なんか薬独特の臭いが気になってね。なんとも言えない体臭みたいな。

それがちょっと気になってたみたいだったから、アロマを・・・男の子なんですけど、ラベンダーかなんかの香りでマッサージしてあげてたかなぁ。

なんか、臭いが気になる時だけ、結構・・・臭うんだよね。薬の匂い。

直接それが治療につながるわけではないんだけれど、なんかそういうケアみたいなことをやってたよというのを最後にお聞かせいただけたらなと思うんですが・・・

アロマ

参加者Cさん

うちは、息子がやって欲しいって言ったんで、オイルマッサージをやってました。さっき石嶋さんが言ってたのと似てるんだけど、足裏マッサージをしてました。

腎臓のツボがあるんだけど、吐き気が強烈な時にそこをよく揉んであげると、早く排出される気がして・・・よくやってました。それをすると気持ち悪いのがちょっと和らぐみたいで・・・ホホバオイルにフランキンセンスというものをちょっと入れたものを使ってたんですが、うちは本当オススメしてます。

 

参加者Bさん

みなさんすごいなって感じましたね。うちもなんかあんまり病気病気っていうのが嫌で、割と明るく過ごしてて、パジャマも着せてなかったんですよ。パジャマってなんか・・・病気だなって気がするんで。個室でサッカーしたいって言ったら「よし、しよう!」っていう感じでどちらかというと気力で乗り越えたみたいな感じですね。

 

加藤さん

私が入院付き添いやってる時って、まだ携帯とかネットがなかったんですよ。ブログとかもそんな流行ってなかったし、せいぜいミクシぐらいが流行りだしたかなって感じで。そうなってくると、やること原始的なんですよ。それこそサッカーとか、永遠と折り紙折り倒したり・・・ゲームもないし、とにかく暇だったんですよね。3歳だしずっと一緒だったもんで、本当幼稚園作ってくれんかなって思ってましたね。

 

参加者Aさん

そうそう。うちの場合は、毎日保育士さんが部屋に来てくれて、遊んでくれるんです。なのでその間に、お母さんは、コーヒー飲んだり息抜きして・・・っていうことはできたかなぁ。

あとは保護者の入浴なんかは、病院でも借りられるんですけどね。だけどやっぱりつきっきりになるんで・・・たまに「無」になりたくて・・・外の銭湯に行ってましたね(笑)

石嶋

そうですね。皆さんそれぞれ色々な工夫や思いをされて過ごしておられたんだなと思いました。カテーテルの話一つでもいろんな世界観がね、そこには詰まってるだなって感じました。

 

専門家の意見

ケアの話でアロマの話題が出たので、少し専門家にお話を伺いました。

アロマとリフレソロジーの観点からご意見

リフレクソロジーは足の裏のツボではなく面で捉えて指の腹でなでるようにマッサージするリラクゼーションですよ。 痛気持ちいい感じで脳からα派が出ることで痛みが治まったりします。

ホホバオイルはツゲ科の植物から取れた天然のワックス。 厳密にはスイートアーモンドやマカダミアナッツオイルなど植物オイルとは異なりますが、解りづらいのでオイルと表現されています。 劣化しにくく、べたつきのないオイルなので使いやすいです。

フランキンセンスは、イエス・キリストが誕生した際に献上されたもので乳香ともいわれています。 肺を楽にさせる効能があるので、風邪や肺炎などゼエゼエいう咳を抑えて呼吸を楽にさせてくれます。

タッチセラピーなので、お母さんに触ってもらうことで痛みを緩和させます。 痛みをとりたいならラベンダーやローズマリーが良いですが、これらの香りが苦手な方も多いです。 その時はグレープフルーツやオレンジスィートなど慣れ親しんだ香りをブレンディングして効能と香りで働きかけをします。

アロマもリフレクソロジーも民間資格です。 国家資格ではないので、勉強さえすれば誰でもできる反面、お母さん以外の方がご病気をされているお子さんに触れると何かあった時の責任問題になるので、効能をお伝えする程度になるかなと感じます。

リフレソロジー

滋賀県近江八幡市のアロマ・トリートメントサロン『La Pausa(ラ・パウザ)』主催の森澤徳子さんのご意見

本物の精油を嗅いだ時には、脳の血流量が増加すると医療従事者の団体であるアロマセラピー学会で研究発表されました。 なので精油の香りは、身体や脳に対して何らかの影響を与えていると判断できます。

フランキンセンスは、別名乳香といわれ、キリストが誕生する前から存在する歴史ある精油ですが、未だにその成分の大半が解明されておらず、なぜいいのかが伝えられないため、薬としての使用はこれからも認められることはないでしょう。

心には、イライラ、うつ、ショック、パニック、過度の緊張、パニック、心身のアンバランスを和らげる。 体には免疫力低下、喘息の発作の予防 肌には傷、手荒れ、しわ、たるみの予防、緩和 等に効果的だと言われています。

未だに解明されていない成分も存在します。また、自然界のモノの為、成分を安定させることが難しいこともあり、日本で精油が薬として認められることはないのだと思います。

 

掘り下げて考えていくと、いろいろなことが見えてきた印象があります

 

チャーミングケア座談会では、小児分野における様々な治療以外のケアについて議題をあげ、病児・障害児・医療的ケア児など垣根を超えた意見交換を目指しています。

今回は、小児がん分野に特定した座談会展開となりましたが、以降様々なジャンルでの座談会を検討しております。

 

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