「わぁ、可愛い!」チャーミングケアで、心のバリアが瞬殺

憂鬱だな、と感じる雨の日に、お気に入りの傘やレインシューズでお出かけしたら心晴れた!

嫌だな、と感じることも、工夫ひとつでポジティブな気持ちになる・・・そんな経験、したことはないだろうか?

 

子どもだって気分転換が必要

私の次女は、福山型先天性筋ジストロフィーという疾患がある。

普段はとても元気に生活しているが、ウィルス感染やちょっとしたことで体調を崩すと入院になることが多々ある。生まれてから8年間、両手の指では足りないくらい入院の回数を経験している。

お家での生活から一変、病院での生活では、痛みを伴う処置があるなど、規制も多く、ストレス度は想像をはるかに超えているはず・・・

 

コミュニケーション方法のほとんどがノンバーバルな娘は、いつもよりワガママになる、甘えん坊になる、無気力になる、など様々な表情・表現方法で『憂鬱』サインを発しているのが分かる。

 

つい最近も喉の痛みから発熱、口から飲食できなくなり入院、という流れになり、10日間の入院生活を送った。

 

入院中は、唾液も一切飲み込まず、垂れ流し状態だったので、ドレススタイルのスタイを常に着用していた。

(スタイにもなるエプロンドレスについて▶ https://041.world/fashion/

よだれかけとしての機能に優れたモノだが、よだれかけに見えず、”かわいいお洋服”なので看護師さんたちは口々に「かわいいお洋服着てるね〜♪」とニコニコで話しかけてくる。次女も嬉しそう。

周りの大人たちが純粋に「かわいい」と褒めてくれることも嬉しいのだろう。

毎朝、次女自らが率先してスタイにもなるエプロンドレスを着用したい!とアピールするように。

憂鬱な気分の時も、自分が着用したものを見て周りがニコニコになることで、それが本人にも伝染し、ベッドの柵の小さな世界で生活している次女の心が少し晴れているようにみえた。

 

次女がオシャレすることで自己肯定感が高まり、目の輝きが増した事実を目の当たりにした瞬間だった。

 

わ〜かわいい!と思うことで、心のバリアを瞬殺

次女が3才のときに、はじめて車椅子を手にしたときのこと。

 

小さな子どもが車椅子に乗っているのを見て『かわいそうに』と口々にする大人が多々いた。

中には、興味津々で車椅子に近寄ってきた子どもに「見ちゃダメ」と遠ざける親御さんも・・・

決して悪気はなく、ジロジロ見るのは失礼よ、という意味合いなのは分かる。

 

しかし、その時の次女の表情を今でも忘れない。

本人にとって車椅子は、やっと手に入れた『自分で好きなところへ行ける移動手段』で、とても誇らしげに操作していたのに、子どもたちが遠ざかった(遠ざけられた)のを機にシュンとなり、その日は一切自分で操作しようとしなかった。

 

そこで、当時5才だった長女が『車椅子をデコりたい!』と言い出した。

 

車椅子にデコレーションをして、かわいくしたい、というのだ。

ステッカーやらスプレーを買ってきて、長女なりにデコレーションをした。

 

結果、『車椅子に乗る』という同じ行動でも、「あ、かわいい♪」という声がけが増え、更には子どもたちも車椅子に乗りたがるようになり、次女も再び「これ、私の車椅子なの♪」と言わんばかりの誇らしげな態度で操作するようになった。

一緒に行動している長女も、なんだか嬉しそうなのが印象的だった。

 

スタイも車椅子の件も、チャーミングケアによって娘が前向きになった事例だと思う。

 

海外での取り組み、ホスピタルアートについて

 

病院内での治療以外のメンタルケアについて、ホスピタルアートに注目したい。

最近放送されたTV番組で、ホスピタルアートについて紹介されていた。

ロンドンのとある公立病院では、病院のアートが治療の手助けになることが明らかになっているという。

ダンスやアート、様々なアートを取り入れたところ、認知症の改善、投薬量の減少、更に、子どもの気を紛らわすアートなどで87%の患者が痛みの軽減を感じ、採血時間も半分以下に短縮するなどの効果もあったとのこと。

 

病院内で過ごす時間も大切な人生の一部であり、せっかくならば、ワクワクする要素がたくさんあって欲しいと願う。

 

writer:加藤さくら


子どもの視点を伝えたい

チャーミングケアは、子どもが子どもらしくいるための治療以外のトータルケアをさすものです。

どんな子どもでも可愛らしさやかっこよさを諦めない外見ケアやメンタルケア、保護者のためのケアなど、子どもの目線を踏まえた上でクローズアップしていけたらいいなと思っています。

みんなのチャーミングケアラボラトリー

 

大人が思っている以上に、子どもは「人」なんだ vol2

チャーミングケアという、病気や障害のあるどんな子どもにも、子どもらしくいるための外見ケアやメンタルケアなどの重要性を推奨・啓蒙しているチャーミングケアラボの石嶋です。

 

子どもの視点で患者のキモチを語ってみた

以前ハフポストで

大人が思っている以上に、子どもは人なんだ

という記事を書いた。

この記事をもとに製薬会社さんの社内研修として親子で講演をさせていただく機会をいただいた。

 

たまたま息子の代休が重なり、患者の視点(子ども視点)からお話をさせていただいたのだが、話し手にとっても聞き手にとってもお互いにとてもいい時間だった。

 

わたしたち親子のように、子どもの視点を大切にしている人物がいる。

今回、チャーミングケアラボに寄稿してくれた加藤さくらさんだ。

 

加藤さんには筋ジストロフィーの娘さんがいる。とても愛嬌のあるキュートなお子さんだ。

初めて加藤さんにお会いした時、名刺を3枚渡された。

実を言うとわたしも名刺を2枚持っているので、上には上がいるもんだと思ったのが初めての印象だった。

 

加藤さんの関わっているプロジェクトをいくつか紹介するならば、一つはデジリハ

子どもの視点とデジタルアートで小児医療・療養を革新するというものでデジタルアートを用いたリハビリテーションを展開している。

 

そしてもう一つは、041 というひとりを起点に新しいファッションを作るという、ユナイテッドアローズとコラボしたプロジェクトだ。

 

この041 を医療雑誌に掲載するためにお話を聞いたのが、彼女にお話を伺いコンタクトを取るようになったきっかけだ。

 

お話を伺った時に感じたのは、彼女の何かをする動機が「そこに笑顔が生まれるかどうか?」というところな気がした。

 

その動機にわたしはすごく共感し、彼女のその感覚はきっとチャーミングケアを語ってもらうにはぴったりなのではなかろうかと、今回彼女なりのチャーミングケアについて書いてもらえないかとオファーをしたのだ。

 

「可愛い」が自己肯定感を高める?

彼女の書いてくれた記事に登場するのが、041 で彼女が携わったエプロンスタイだ。

 

「わぁ、可愛い!」チャーミングケアで、心のバリアが瞬殺  加藤さくら 

 

入院中に娘さんが率先してスタイにもなるエプロンドレスを着用したい!とアピールするようになり、憂鬱な気分が少し晴れているように見えたのだそう。

 

“次女がオシャレすることで自己肯定感が高まり、目の輝きが増した事実を目の当たりにした瞬間だった。”

 

と文中にあるように、子どもにとって自己肯定感がとても重要であることは、わたしも息子の闘病中に感じた。

 

そして、その自己肯定感に関してはそばにいる家族がフォローしていくことがほとんどであり、それが時にはきょうだいであったりする場合もある。

ここであえて「きょうだい」とひらがなで書いたのには訳がある。

病気や障害のある子の兄弟姉妹のことを「きょうだい」と表現するのだ。

 

きょうだいはきょうだいなりに色々と思うところはあるのだろうけれど、彼ら彼女らの活躍は非常に家族にとって大きいものである場合が多い。

 

加藤さんの記事では、車椅子をデコりたい!と言ったお姉ちゃんの気持ちはどんな気持ちからだったのだろうか?

その部分を注目して読んでいただけたらと思う。

 

子どもの外見上の変化に伴うメンタルのケアに関しては、成人分野と違ってほとんどスポットを浴びていない。

 

しかし、子どもも人。

 

大人に外見ケアが有効で必要なように、子どもにだってチャーミングケアはきっと必要なのではなかろうかとわたしは感じる。

 

「わぁ、可愛い!」チャーミングケアで、心のバリアが瞬殺 加藤さくら ”


子どもの視点を伝えたい

チャーミングケアは、子どもが子どもらしくいるための治療以外のトータルケアをさすものです。

どんな子どもでも可愛らしさやかっこよさを諦めない外見ケアやメンタルケア、保護者のためのケアなど、子どもの目線を踏まえた上でクローズアップしていけたらいいなと思っています。

みんなのチャーミングケアラボラトリー